マニュアル否定論への反論 -  『利益第二主義~過疎地の巨大スーパー』 のマニュアル否定論



『利益第二主義~過疎地の巨大スーパー』より

 人口2万4千人で過疎高齢化も進む鹿児島県阿久根市に年間650万人を集客するというスーパーが,マキオ(同市)が運営する24時間の大型小売店「A-Zあくね」です。 同店は東京ドーム3.5個分の敷地に「なんでもある」とのうたい文句で,生鮮野菜から自動車まで37万点を品ぞろえしています。休日ともなれば車で1時間圏の鹿児島市からもお客が来店するということです。


 『利益第二主義―過疎地の巨大スーパー「A-Z」の成功哲学』は,躍進を続けている「A-Z」の創業者・牧尾英二氏の著書です。

 サブタイトルに「過疎地の巨大スーパー『A-Z』の成功哲学」とあるように、牧尾氏が経営する大規模小売店「A-Z」の成り立ちについて、自身の人生と重ね合わせながら綴られています。

 この本で,牧尾氏は,「マニュアル否定論」を展開しておられます。この言に関して私は,反論多ですが,まず氏の考え方を,原文通り全文ご紹介します。

◆人材育成にマニュアルはいらない(p143~p145)

 AZには、接客や売り場作りのマニュアルはまったくありません。従業員には、毎日の仕事、毎日の生活の中で、自分たちで考え勉強してくださいと話しています。
 家事労働のお手伝いをする商品を中心に取り扱っているので、品出しの基本的な部分などについては覚えなければいけないかもしれませんが、商品構成について特殊な技術や知識は必要ありません。
 マニュアルを作るとそれに頼って考えなくなります。マニュアルだけではお客様のニーズに応えられません。答えはいつも現場にあるのです。
 マニュアルがあると、かえって発想の幅が狭まります。自分で考えて自分で判断するから仕事は面白くなるのです。

 従業員の基本的な作業項目は決めてありますが、厳密に決めてもなかなかうまくいかないものです。自発主義というか、一人ひとりが気がついたときに対処する。それが基本的な人材育成の考え方です。
 小さな課題は、日々現場で発生しているはずです。現場の問題は、お客様と向き合う中で一人ひとりが解決していくしかありません。
 従業員には、過去のことも未来のことも考えないで、いまのことを考えてくださいとよく話しています。先を見通すことは難しいけれども、日々の仕事の中でお客様の動きをじっと見ていれば、時代の変化がよくわかるはずです。そうやって毎日気づいたことを少しずつ売り場に反映させていくことが、結果的に時代の波に乗る早道ではないかと思います。

 パートも含めて、いわゆる新人教育といったものも行っていません。現場に出て何か失敗をすれば、お客様から怒られることもあるかもしれませんが、それも経験で、そうした経験の中から自分で学んでいけばいいのです。
 怒られても、はめられても、お客様と接してお客様の行動を観察しているだけで勉強になります。それを仕事の中に反映していけばいいのです。
 小売業に限らない話ですが、教育というと、管理教育、マニュアル教育のことだという錯覚があると思います。管理された環境で、マニュアルや教科書にしたがった教育をしようとします。しかし、そうした教育は、非常に偏ったものになってしまいます。あるいは,偏っていなくても視野が狭くなってしまいます。
私たちの生活は,本来,とても奥行きが深く幅広い者で,マニュアル通りにはいかないのではないでしょうか。

          ---「マニュアル肯定・有用論」からの考え方は,1月12日(火)に掲載予定---


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利益第二主義―過疎地の巨大スーパー「A-Z」の成功哲学
ダイヤモンド社
牧尾 英二

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